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ロンドン 徹夜のキャンドル行進  写真&追記

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(2004年12月3日)

12月2日を過ぎると中国政府によっていつ死刑が執行されるかわからないトゥルク・テンジン・デルクを救う国際的な活動の一環として、12月1日夜から2日朝にかけて、SFT(スチューデント・フォア・フリーチベット)イギリス支部と在英チベット人らがキャンドル行進を行い、中国大使館前で夜を徹しての祈りが行われた。

関連ニュース:04/12/01 SFTイギリス支部&在英チベット人、ロンドンで徹夜のキャンドル行進

トゥルク・テンジン・デレクは、東チベットで人望の篤い高僧である。2002年12月2日、東チベット(現在は中国四川省)のカンゼ中級人民法廷は、彼と彼の弟子ロプサン・トントゥプが「分離主義を扇動し、爆破テロに加担した」として死刑判決を下した。トゥルク・テンジン・デレクは2年の執行猶予つきの死刑判決を受けたが、ロプサン・トントゥプは2003年1月26日に処刑された。トゥルク・テンジン・デレクとロプサン・トントゥプの逮捕と不当な裁判は、中国によるチベット人の基本的人権の侵害と国際法違反を実証している。中国の公正な裁判基準に鑑みても不当であるこの裁判は、国際的な激しい抗議を呼び起こし、多くの国々が中国当局の元にいるトゥルク・テンジン・デレクの身を案じ、深い懸念を表明している。

1995年、ダライ・ラマがゲドゥン・チューキ・ニマ少年(以下、ニマ少年)を第11代パンチェン・ラマに認定し、一方、中国は別の少年をパンチェン・ラマに認定した。ニマ少年は認定された3日後に中国政府に連行され、世界最年少の政治囚となった。トゥルク・テンジン・デレクは、このニマ少年をパンチェン・ラマとして支持していることも中国政府の怒りを買ったようである。中国政府は、トゥルク・テンジン・デレクがチベット人や中国人の間にますます影響力をもち、人々が彼から仏教の教えを受け、彼のチベット文化復興に対する努力を称えることを好まないようである。彼が復興に努力しているチベット仏教やチベット文化は人類全体に報いることを基本としており、この状況は皮肉なことであるといえよう。

今回の徹夜のキャンドル行進に参加したSFT、在英チベット人、そしてチベットサポーターは、ブレア首相宛ての嘆願書に揃って署名した。嘆願書は英国政府に対して、トゥルク・テンジン・デレクの死刑を撤回するよう中国を説得するよう強く要求しており、さらに死刑の残虐性や非人道的な性質を提起し、トゥルク・テンジン・デレクの無条件の早期釈放の必要性を訴えている。

また、中国の胡錦濤総国家主席に宛てた別の嘆願書もあり、以下のように記されている。
「トゥルク・テンジン・デレクの事例について、世界の国々が中国にはっきりと抗議し、注意を促していることは周知だ。無実のトゥルク・テンジン・デレクを死刑と無期懲役から解放し、無条件に即刻釈放することを要求する」
この嘆願書は、ロンドンの中国大使館に送られた。